ジオラマと言えば、ガンプラや鉄道模型など一度は作ってみたいあこがれの趣味の一つ。
今回はジオラマや模型作りにチャレンジしたい方や子供たちの夏休みの工作のヒントに、「建物・樹木の作り方」「質感の出し方」や「色の塗り重ね」など、初心者でも簡単に挑戦できるジオラマの作り方をお伝えしようと思います。
さて、管理人が制作したのは架空の小さい町並みの情景模型です。 内容は昭和チックなビル・建物の街並み、道路、電柱、標識、ガードレール、樹木など、空想の街並みです。
まずは出来上がりをご覧下さい。
完成したジオラマの中をカメラで遊泳してみました。
この記事を読むことで、『建物』『樹木』などの素材選びや
彩色による質感の出し方などが分かると思いますので
あなたのジオラマ製作にお役立てください!
ジオラマの作り方:道具と材料
ジオラマづくりに必要な道具
「グルーガン」:ホットボンド=熱いのりです。瞬間的に物を接着することができ、作業がはかどります。 「ペンチ」:針金を曲げたり、切ったりします。 「カッターナイフ」:スチレンボードを切ります。頻繁に切れなくなるので、替刃も買っておきましょう。
「定規」:アクリルのものより、「削れない金属の定規」が欲しいところです。更に定規の下にゴムが付いていると滑らずに安定して物を切ることができます。 机などを傷つけないゴム製の下敷きもあるといいです。
「筆、刷毛」:着色・重ね塗りしますが、コンプレッサーがあれば「ガン吹き」でたくさんの塗り面を一気に塗装できます。 高価になると思いますが、「缶スプレー(水性・ラッカー)」もいいでしょう、換気には十分に注意しましょう。マスクは忘れずに!光沢ありと、なしがあるので使い分けましょう。
ワンポイントアドバイス
缶スプレーを吹き終わったら、逆さまにして1・2秒エアーだけを出します。ノズル部分の目詰まりを防止できます。
必要な材料
- スチレンボード:厚み2~4mm 加工がカッターで簡単に切れるので楽です。
- クリアファイル:(各色)中から貼ると窓ガラスぽくなります。
- 木の棒・竹ひご:ガードレールや電柱・標識の柱になります。
- ベニア板3mm:道路や地面用に、建物と分離したほうが組み合わせが自由かも。
- 塗料:広い面積はネオカラーでガン吹き。小さい箇所には缶スプレー・アクリルガッシュ
- 針金・紙粘土・コケ:樹木用、市販の葉っぱもありますが、手作りが一番
ジオラマ建物の作り方
建物の壁の作り方
建物の壁の材料はべニアやバルサ材などありますが、今回はカッターで簡単に切れる薄いスチレンボードにしました。
1、窓の作り方:スチレンボード(2.5mmくらいの厚み)にボールペンで窓を書き、カッターでひたすらくり抜き、窓の空いた壁を作ります。
壁材は他に厚紙、バルサ材などで作ることができますが、簡単に切ったり張ったりができるスチレンボードが最適かと思います。
スチレンボードはボールペンなどで強く描くと凹みますのでレンガ調の壁や木調の板目まで出すことができます。
2、壁の接着:板壁の質感を出すためにボールペンで強めに線を引きます。 スチロールが凹んだ部分に濃い色が残り、板の感じが出てきます。
壁と壁のつなぎはスチロールなので、グルーガン(ホットボンド)で接着。仮止めしておくと焦りません。
3、窓ガラスの作り方:グルーガンで何でも接着します。瞬間的に簡単に着くので便利ですが、何度かやけどをしました。(´;ω;`) 窓には裏からクリアファイルを貼っています。(100円ショップにて3色購入)
ジオラマ 建物の色の付け方
4、色塗り前:建物が大体出来上がりました。遠近感が出るように奥に行くほど建物など小さくしています。
5、着色の仕方:すべて「ネオカラー」(反射しない舞台用塗料)でガン吹きします。
ホームセンターに売っています。
なければつやなしの水性塗料でもOK。 アクリルガッシュでも良いのですが、広い面積には不向きです。
舞台装置に使われる塗料です。 軽さが出ないように2,3回色を違えてガン吹きしたり、塗ったりしています。
ガードレール・電柱・標識などその他の部品の作り方
6、付属品:ガードレール、樹木、電柱、標識、信号機を置いて完成です。 標識や信号、広告はすべてスチレンボードにイラストレーターで作ったのと、ネット画像から見つけたものを印刷しました。古めかしさを出すために薄くサビ色など塗装をかけてもいいかもです。
ジオラマ 樹木・木の作り方
7、樹木の作り方:針金に紙粘土(石塑)で幹や枝を太らせます。 粘土とのくい付きを良くするために針金をよじります。このあと、紙粘土で枝を包み、乾いたら着色します。
樹木の葉っぱですが、最初youtube動画でスポンジを刻んで着色してというのがあったので、真似したら、全然クオリティがよくなかったので、100均ショップでコケの乾いたやつを発見、ようやく葉っぱらしくなりました。
黒を一旦塗ってから茶色でドライブラシ。
粘土に爪で付けた筋が浮き出て、樹木らしくなりました。
※ドライブラッシングとは:表面の凸凹を利用して、下地の色を残しながら色を重ねていく技法。
色の深みが出て、立体感・わび、さびなど自然の風合いが出せます。
8、完成:およそ10日間くらいかかりました。
質感の出し方・色塗りのポイント
単色の塗りではきれいすぎて実在感がでません。必ず2回以上色を違えての塗り重ねを心がけました。 自然な風合いにするには原色の彩度を落とします。
色塗りの最大のポイントは先程も出てきましたが『ドライブラッシング法』です。 一旦乾いた塗料の上から、布なので水分を取った筆で軽く違う色を重ねていきます。
ビルの水垢やガードレールの錆びなど年代が感じられるよううるさすぎず、あくまで自然に色を重ねます。 樹木など緑に茶色や黄色などを混ぜると落ち着いた色合いになります。
接着のポイント
ホットボンドは木工用ボンドなどと比べると、数秒で接着できるので、作業がはかどります。 難点なのは糸を引いて目立つので必ず取り除くこと。
電柱、標識、信号機などは100均の針金や竹ひご、木材を加工しました。
パース(奥行)のポイント
今回大きさが奥行きが2400mmでしたので、強制パース(強引な遠近法)にしました。 ガードレールも建物も標識も奥に行くにしたがって小さくしていきました。
ジオラマの作り方のまとめ
以上初めてのジオラマの作り方でしたが、作る楽しみが伝わったでしょうか?
仕事をしながら、ジオラマの作る楽しさを味わえたことに感謝します。 作り方にきまりはないのですが、道具や材料によってじっくり時間をかけてもいいと思いますし、100均など身近で簡単に作れる材料もありますので、趣味としては最高ではないでしょうか?
あなたの工夫次第で見違える代物になっていくと思います。 又腕を磨いていつか自分のオリジナルのジオラマ(自分の住んでいるところの特徴を活かしたもの、例えば失われつつある田舎の風景など)を作ってみようと思います。
お忙しい中最後までお読みいただきありがとうございます。尚、他の記事も是非ご覧いただけるとありがたいです!
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