DIYでペンキ塗装に夢中になり、服など他のものにペンキがついて困った経験はありませんか?高い所を塗っていると、上から垂れてきたり、服の肘や袖に知らない間についてしまったりと結構汚れるものです。
今日はペンキの種類などを理解して、DIYや工作中に服などについたペンキの落とし方についてまとめてみました。
ペンキの特徴と溶剤
ペンキは種類によって溶剤(薄める液体)が異なります。塗るものの用途・材質に合ったペンキ選びが必要になります。大きく分けて次の種類があります。
- 水性ペンキ塗料:アクリル性のものは塗装後は耐水になる。木部、鉄部、コンクリなど様々な用途に使えます。水で薄める。
- 油性ペンキ塗料:外部で使用するもの。木部、鉄部、コンクリなど様々な用途に使えます。ペイントうすめ液
- ラッカー塗料:乾燥が早く、光沢があるのでプラモデルなど工作系が多い。耐候性に弱く外部には向かない。ラッカーシンナー
- エナメル塗料:乾燥が遅く、塗膜もやや弱い。プラモデルなど筆塗りに適する。エナメル系専用の溶剤
- ウレタン塗料:硬化剤を使う2液型塗料。素早く硬化し、耐久力・光沢に優れています。車など。ウレタンシンナー
服についたペンキの落とし方
基本的に上記のそれぞれの溶剤で落とすのがベストですが、シンナー系は繊維を破壊しますので、絶対に使用しないように。過去、作業ズボンで試したところ、すぐに破けて履けなくなりました。
ラッカー塗料、エナメル塗料、ウレタン塗料などは、ペイントうすめ液か灯油を染みこませ、歯ブラシなどでこすります。溶けてきたら、お湯につけ、再び中性洗剤か石鹸でこすり更に脱色します。最後に洗濯機に入れて洗います。じゅうたんなどの場合も同じになります。
フローリングについたペンキの落とし方
フローリングについたペンキはこちらも、ラッカー系はフローリング自体の塗膜を溶かしてしまいます。服と同じようにラッカー塗料、エナメル塗料、ウレタン塗料などは、ペイントうすめ液か灯油を布に染み込ませ、板目に沿って擦って塗料を落としていきます。
コンクリについたペンキの落とし方
防水加工を施していなければ、上記の塗料のそれぞれの溶剤で落とします。
ペンキ塗りのコツ
一度塗りより二度塗りが美しく仕上がります。濃い塗料を一度塗りで仕上げようとすると、返って刷毛ムラができたり、塗料が垂れてきたりと、上手く塗ることができません。
それぞれの溶剤で程よく希釈し、手間がかかりますが、二度塗る方が塗膜も均一になり、仕上がりも断然良くなります。塗料の持ちも良くなります。油性ペンキの場合、一回目が十分に固まってから塗りましょう。
技術的には刷毛に塗料をつけすぎないように。壁に塗るときは下から上に塗料を伸ばしていきましょう。上からでは垂れてしまいます。広範囲の場合は刷毛塗りよりも、ローラー塗りが速くて綺麗です。
どのペンキか迷ったら?
ホームセンターに行けばいろんなペンキがあり、迷ってしまいます。もしも迷ってしまった時は「水性塗料」がいいでしょう。最近の塗料はアクリル性ですので、外部の鉄部あたりでもかなり耐候性に優れています。
おわりに
いずれもペンキが固まってしまってからでは落ちるものも落なくなってしまいます。できるだけ早いうちに落としましょう。
一番いいのは、ペンキを塗る前の養生(ブルーシートや養生シートを敷いたり、張ったりすること)をしてからペンキ塗りを行うことです。服装も汚れても構わない古着や作業着がいいでしょう。
急がば回れ!ペンキ落としの無駄な作業をするより、前もって準備をするだけで作業の効率が高まります。以上、ペンキの特性が理解できたでしょうか?DIYでペンキ塗り作業がスムーズに行くことをお祈りいたします。